古くは電話線で、今だとEthernetで良く見かけるモジュラージャックというコネクタとレセプタクルがあります。モジュラージャックの種別はRJなんとか(RJ11など)という名前で呼ばれます。数字が違うと何か違うのは知っていましたが、今まで気にしていませんでした。
最近、趣味で早打ちターゲットを作っていて電子回路&基板を書いているんですが、部品の1つにRJ14(6極4芯)を使っていて、そのときRJ11〜18までRJなんとかシリーズがたくさんあることを知りました。電子回路作成ツールのKiCadの部品リストによれば、下記の種類があるそうです。
どの規格で定められているのか?RJなんとかとは何か?RJ13とRJ14は何が違う?と気になったので規格に当たってみました。
最初のどの規格で定められているのか?ですが、RJなんとかは41 FR 28699, July 12, 1976(PDFへのリンク)にて定義されています。古そうだなとは思いましたが、まさか50年前の規格だったとは……。
FR(Federal Register)は連邦官報のことです。FRはPDF形式で配布されていますが、PDF形式と言いつつ中身はスキャン画像の羅列でした。古い文書だと仕方ないですね。ところがOCRを掛けてくれているらしく文字列検索ができます。大変ありがたい。アメリカ政府ありがとう。
次にRJなんとかとは何か?ですが、この記号はUniversal Service Order Code(USOC)です。§68.502の説明を見ると、
These USOCs are generic telephone company service ordering codes. If a telephone subscriber wishes to have the telephone company install a standard jack other than the one depicted in § 68.502(a)(1) below, he shall specify the appropriate USOC when requesting the installations. (適当訳) これらUSOCは一般的な電話会社のサービス注文コードです。電話加入者が電話会社に対し、下記の§68.502(a)(1)に 記載されているジャック以外の標準ジャックの設置を希望する場合は、設置を要求するときに適切なUSOCを指定するものとします。
とあります。§68.502(a)(1)というのはRJ11のことを指しています。RJなんとかは電話会社に設置を頼むときの注文番号だったんですね。へー……。
次はRJ13とRJ14の違いを調べます。FRからRJ14Cの規格を見つけました、こんな定義です。手書きの図が良い味出してますね。
しかしRJ13は載っていませんでした。後で追加された規格なのか?残念ながらRJ13とRJ14の違いはわからないままです……。
黄ばんだ画像のFR 28699, July 12, 1976より、CFR(Code of Federal Regulations)のTitle 47 Vol.3 1996年(PDFへのリンク)の方が見やすいかもしれません。
日本語だとFR(Federal Register)は連邦官報、CFR(Code of Federal Regulations)は連邦規則集という名前だそうで、CFRはアメリカ政府が発行している規則集です。法律に準ずるものらしいですが、法律の専門家ではないので詳しいことはわかりません。
Title 47はTelecommunicationの話題で、Vol.1からVol.5まであります。Vol.3の一部しか見てないですけど……。
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