TwitterがWeb APIの利用を有料化&メチャクチャ高額な料金設定にしたため、ツイート情報をスクレイピングで取得しようとする人が増加して、Twitterのトラフィックが増えているようです。Twitterはスクレイピングに対する一時的な制限として、
Twitterの制限に関するElon Maskさんのツイート
このような制限を掛けました。文字起こししておくと
To address extreme levels of data scraping & system manipulation, we've applied the following temporary limits:
- Verified accounts are limited to reading 6000 posts/day
- Unverified accounts to 600 posts/day
- New unverified accounts to 300/day
です。つまり、
この制限は結構厳しくて、普通の使い方でも割とすぐに上限に達します。特に青バッジなしの600件/日は厳しそうです……。しかも笑えることにこの制限、他ならぬツイ廃のElon Maskさん自身にも適用されてしまいました。彼はTwitterの会長兼CTOなので権力をフル活用(?)して、制限を速攻で緩和させ数時間後には、
となっていました。行き当たりばったりですね〜。これもTwitterっぽいなーと思いますけど。
私の場合Twitterと自分の生活はあまり関係ないので、今回みたいに制限や緩和でお祭り騒ぎになろうと「ハハハ、何してんだTwitterウケるわ」程度で済みますが、Twitterが商売の生命線(商品の宣伝に使うとか)な人は「何してくれてんだ、ナメてんの??」と怒りたくもなるでしょうね。
私は青バッジユーザーなせいかしばらく制限には引っかからなかったのですが、半日くらい使っていたらついにエラーが出ました。
エラーメッセージを文字起こししておくと、
このリクエストは、コンピュータによる自動的なものと判断されました。アカウントをスパムやその他の迷惑行為から保護するために、現在この操作は実行できません。しばらくしてからやりなおしてください。
いいね!とツイートはできないのになぜかリツイートだけはできるのも謎です。制限の掛け方を間違ってるのでは?という気がしてなりません。
制限を掛けるなとは思いませんが、何も言わずに突然仕様を変えるのはTwitterの良くない癖だと思います。1日前でも良いから予告してからやればあまり混乱しないのに……。今回も突然制限を掛けたので「バグか?サーバーの不具合か!?」と騒ぎになっていました。
目次: OpenOCD
忘れてしまうので。RISC-Vの独自(もしくは標準に準拠しているものの新しすぎるなど)のCSR(Control and Status Register)を読み出す方法をメモしておきます。GDBでOpenOCDに接続しinfo reg (レジスタ名) とすると内容が読み出せます。
(gdb) info reg mscratch mepc mcause mtval mip mscratch 0x0 0 mepc 0x6000c580 1610663296 mcause 0xb 11 mtval 0x0 0 mip 0x880 2176
もう一つの方法としてCSRの番号指定でも読み出せます。csr(番号) という名前になります。番号は10進数で指定するようで、例えばmscratch (0x340) なら832になります。
(gdb) info reg csr832 csr833 csr834 csr835 csr836 csr832 0x0 0 csr833 0x6000c580 1610663296 csr834 0xb 11 csr835 0x0 0 csr836 0x880 2176
これだけだと名前がわかりにくいだけで特に嬉しくありませんが、これから紹介するOpenOCDの設定と組み合わせると任意のCSRが読み出せるようになって非常に便利です。
例としてNSITEXE NS31のRNMI CSR(mnscratch, mnepc, mncause, mnstatus(※))を読み出してみましょう。
書き起こしておくと0x740 mnscratch, 0x741 mnepc, 0x742 mncause, 0x744 mnstatus です。10進数ですと1856, 1857, 1858, 1860ですね。これらのCSRを読みだそうとしても、OpenOCD側が存在を認識していないためエラーになります。
(gdb) info reg csr1856 Invalid register `csr1856'
CSRを読むためにOpenOCDを書き換えて再ビルドして……では大変すぎます。そんなお困りごとをOpenOCDもわかっていて救済策が用意されています。
riscv expose_csrs 1856-1860
この一行を追加してもう一度試すと、
(gdb) info reg csr1856 csr1857 csr1858 csr1860 csr1856 0x0 0 csr1857 0x180188e 25172110 csr1858 0x80000000 -2147483648 csr1860 0x8 8
無事読み出すことができました。
(※)このレジスタは独自CSRではなくResumable NMIという規格で提案中のレジスタです。が、OpenOCDが未対応という意味では独自レジスタと同じなので、この例で取り上げました。
目次: OpenOCD
今まで散々OpenOCDを使っておきながら今更感がありますが、OpenOCDをソースコードからビルドする方法のメモです。
環境依存の部分を減らすためUbuntu 20.04 LTSのDockerイメージを起点にします。初めに依存ライブラリの開発用パッケージをインストールします。ドキュメントを生成するならdoxygenなども必要ですが、今回は省略しています。
# apt-get install -y git gcc g++ autoconf automake libtool pkg-config make \ libusb-1.0-0-dev libhidapi-dev libgpiod-dev libftdi1-dev
ソースコードを取得したらbootstrapを実行して(最初の1回だけで良いです)、configureを実行します。configureの最後にどんな設定が有効になったか一覧が出ます。親切で良いですね。
$ git clone https://git.code.sf.net/p/openocd/code openocd-code $ cd openocd-code $ ./bootstrap (略) $ ./configure --enable-internal-libjaylink (略) OpenOCD configuration summary -------------------------------------------------- MPSSE mode of FTDI based devices yes (auto) ST-Link Programmer yes (auto) TI ICDI JTAG Programmer yes (auto) Keil ULINK JTAG Programmer yes (auto) Altera USB-Blaster II Compatible yes (auto) Bitbang mode of FT232R based devices yes (auto) Versaloon-Link JTAG Programmer yes (auto) TI XDS110 Debug Probe yes (auto) CMSIS-DAP v2 Compliant Debugger yes (auto) OSBDM (JTAG only) Programmer yes (auto) eStick/opendous JTAG Programmer yes (auto) Olimex ARM-JTAG-EW Programmer yes (auto) Raisonance RLink JTAG Programmer yes (auto) USBProg JTAG Programmer yes (auto) Espressif JTAG Programmer yes (auto) CMSIS-DAP Compliant Debugger yes (auto) Nu-Link Programmer yes (auto) Cypress KitProg Programmer yes (auto) Altera USB-Blaster Compatible yes (auto) ASIX Presto Adapter yes (auto) OpenJTAG Adapter yes (auto) SEGGER J-Link Programmer yes (auto) Bus Pirate yes (auto) Use Capstone disassembly framework no
基本的にOpenOCDのconfigureは依存ライブラリを発見したら、関連する機能を自動的に有効にしてくれますので、特に何も指定する必要がありません。が、今回は --enable-internal-libjaylinkを指定してOpenOCDが内蔵しているlibjaylinkを使用しています。
なぜかというとOpenOCDはlibjaylink 0.2以降を必要としますが、Ubuntu 20.04が提供するlibjaylink(パッケージ名libjaylink-dev)はバージョンが0.1.0と古く、インストールしてもSEGGER J-Link Programmerの機能がyesにならないためです。
ログを見ていると--enable-internal-libjaylinkはdeprecatedで将来的に使えなくなるという警告が出ており、使えなくなると困ってしまうのですが……、とりあえず使える限りは使いましょう。
(略) libjaylink configuration summary: - Package version ................ 0.3.1 - Library version ................ 2:0:2 - Installation prefix ............ /usr/local - Building on .................... x86_64-pc-linux-gnu - Building for ................... x86_64-pc-linux-gnu Enabled transports: - USB ............................ yes - TCP ............................ yes configure: WARNING: Using the internal libjaylink is deprecated and will not be possible in the future. (略)
無事configureが成功したらmakeします。バイナリはsrc/ ディレクトリの下に生成されます。
$ make $ ./src/openocd --version Open On-Chip Debugger 0.12.0+dev-00248-g56fd04832 (2023-06-28-00:00) Licensed under GNU GPL v2 For bug reports, read http://openocd.org/doc/doxygen/bugs.html
うまくいったようです。良かった良かった。
< | 2023 | > | ||||
<< | < | 07 | > | >> | ||
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
- | - | - | - | - | - | 1 |
2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 |
9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 |
16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 |
23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 |
30 | 31 | - | - | - | - | - |
合計:
本日: