目次: ROCK64/ROCKPro64
RK3328のI2S1で44.1kHz系を再生するとEINVALエラーになってしまう問題は、I2Sのマスタークロック周波数が11289600ではなく11289599などという変な値が渡されて、マスタークロックとビットクロックが整数比ではなくなることが原因でした。
エラーを無視して処理を流してみると、分周比がおかしくなります。本来11289600 / 2822400 = 4にならなければいけないのですが、11289599 / 2822400 = 3になって、周波数が高めに設定されてしまい、異常に音が高くなります。
Rockchip Linuxはどうやって解決しているのか見るとDIV_ROUND_CLOSESTというマクロで割り算の結果を4側に丸めていました。本当の原因は変な端数の値を返すクロックドライバだと思うので、この対応はちょっとイケてないですね……。
ACODECにも2つほど問題があって、完全には解決できていません。
問題1つ目は、44.1kHz系を再生すると、全く音が出なくなる症状です。これはコアのリセットで直るようです。
リセットを掛けないと、切り替え以降、何をしても全く音が出ません。しかしRockchip Linuxのコードは全くリセットを掛けておらず、なぜこれで動くのか理解できません……。
気になる点としては、リセットすることでdai_set_fmtで設定されたI2Sのマスタースレーブ設定が吹き飛んでしまうことです。しかしACODECはなぜかマスタースレーブ設定が間違っていても動いてしまいます。ハードが設定値を無視しているか、Rockchip Linuxのドライバが間違っているかどちらかでしょう。真相はわかりません。
問題2つ目は、48kHz系 → 44.1kHz系への切り替え時、たまに音が異常に小さくなる症状です。これは直せそうにないです。
これくらいまではわかりましたが、鳴るときor鳴らないときの法則が全くわからないので、これ以上追うのは厳しいです。
体感では、クロック系の切り替えが早すぎると(1秒くらい?)症状が出やすいです。何でだろう??
while :; do aplay -D hw:0,0 48k.wav ; aplay -D hw:0,0 44k.wav ; done
こんなスクリプトをグルグル回すと、44kHz系は全く音が出ません。待ち時間が足りないのかと思いPRECHARGEの後に500msのウェイトを入れましたが、結果は変わらず音が出ません。。。
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