目次: Raspberry Pi
Raspberry Pi 3のオーディオ出力はハードウェアPWMを使っているみたいです。適当にPWMのFIFOレジスタにデータを書き込むと、オーディオ出力に変なスパイクが出ました。さらにPWMのFIFOモードを解除して各PWMチャネルを直叩きすると、LeftがPWM1でRightがPWM0と対応していることもわかります。Raspberry PiのSchematicsとも一致しますし、おそらく間違いないでしょう。
RasPiのAudio OutとHW PWMの出している信号を同時に見たかったので、GPIO Function Selectを直接弄ってGPIO13ピンにPWM信号を同時に出して(※)みました。黄色のCh1がAudio Outで、水色のCh2がPWMの信号です。
fs = 44kHz, 30Hz Sin波の周波数スペクトル(Raspberry Pi 3)
(※)やり方はGPFSEL1のFSEL13(bit 11 - 9)を0b100にするだけです。GPFSEL1はアドレス3f200004にあるので、例えば元の値が0x24000だとしたら0x24800に変えればOKです。
30HzのSin波を再生していますが、頭が欠けたような変な波形になっています。最初は理由がわからなかったのですがFacebookで色々コメントいただいたりして調べているうちに原因がわかりました。ボリュームが大きすぎでした。
先程の波形を取得したときのボリューム設定では0.4dBのゲインが掛かっています。この設定だとSin波の頂上付近がクリッピングされてPWMの出力が100%固定になっています。
fs = 44kHz, 30Hz Sin波の周波数スペクトル(Raspberry Pi 3)0.4dBゲインあり
次がゲインを解除した設定です。PWM波形が100%に張り付いている時間が大幅に減って、オーディオ出力も割と綺麗なSin波になります(実は拡大するとうねってますけど…)。
fs = 44kHz, 30Hz Sin波の周波数スペクトル(Raspberry Pi 3)ゲインなし
色々な周波数を試したところ1kHz, 2kHzくらいまでは割ときれいです。
fs = 44kHz, 1kHz Sin波の周波数スペクトル(Raspberry Pi 3)
fs = 44kHz, 2kHz Sin波の周波数スペクトル(Raspberry Pi 3)
ところが4kHz, 8kHz辺りになってくると波形がウニョウニョし始めます。
fs = 44kHz, 4kHz Sin波の周波数スペクトル(Raspberry Pi 3)
fs = 44kHz, 8kHz Sin波の周波数スペクトル(Raspberry Pi 3)
11kHzになるともはやSin波には見えません。
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