目次: ALSA
ALSAで音が鳴ることはわかりました。でもそれだけではつまらないですね。
次はどうすれば音を鳴らすプログラムを書けるのか?を見てみます。今回は、下記ALSAのモジュール図でいう「アプリケーション」側から見てみます。
ALSAとアプリケーションとのインタフェースをALSA APIと呼ぶことにします。ALSA APIの仕様は公式のドキュメントに詳しく書かれています(※)。
(※)今回はLPCMを扱いますのでALSA APIのなかでも PCMモジュールの仕様が参考になります。
LPCMを鳴らすために最低限必要なAPI呼び出しは下記の5つです。
もう少しコードっぽく書くと下記のようになります。
//Format: 48[kHz], Signed 16[bit], Stereo
int rate = 48000;
snd_pcm_format_t format = SND_PCM_FORMAT_S16_LE;
int channels = 2;
//To use snd_pcm_writei() instead of snd_pcm_writen()
snd_pcm_access_t access = SND_PCM_ACCESS_RW_INTERLEAVED;
//Allow to select the 'plughw' for using sampling rate converter.
int resample = 1;
//Buffer size is 50[ms]
int latency = 50000;
snd_pcm_t *pcm = NULL;
snd_pcm_open(&pcm, "hw:0", SND_PCM_STREAM_PLAYBACK, 0);
snd_pcm_set_params(pcm, format, access, channels, rate, resample, latency);
while (1フレームでも残っていれば) {
writen = snd_pcm_writei(pcm, buf, frames);
if (writen < 0) {
snd_pcm_recover(pcm, writen, 0);
}
}
snd_pcm_close(pcm);
もし48kHz, Signed 16bits, Stereo以外のLPCMデータを再生する場合は、rate, format, channelsの部分をデータに合わせて変更します。
もしハードウェア側が48kHz, Signed 16bits, StereoのLPCM再生をサポートしていない場合は、下記のようなエラーメッセージが出ます。
ALSA lib pcm.c:7431:(snd_pcm_set_params) Rate doesn't match (requested 48000Hz, get 0Hz)
このメッセージが出ていたら、デバイス名を "hw:0" → "plughw:0" としてください。これによりサンプリングレートコンバータ(SRC)が働き、ハードウェアが受け付けられるフォーマットに自動的に変換されます。
例えば44.1kHzしか対応していないサウンドカードで24kHz, Signed 8bits, Monoの音源を鳴らしたときは、下記のような動作イメージになります。
rate = 24000;
format = SND_PCM_FORMAT_U8;
channels = 1;
(デバイス名) = "plughw:0"
24kHz, 8bits, Mono --(plug)--> 44.1kHz, 16bits, Stereo --> hw:0
先ほどの中心部分に、ファイルからのLPCMデータの読み込み部分、エラー処理などを付け加えて、簡易的なプレーヤにしました。
ソースコードはこちらから(※)どうぞ。
ライセンスは、修正BSDライセンスです。
(※)コンパイルの際は -lasoundを付けてください。もしalsa/asoundlib.hが無い場合は、ALSAの開発用パッケージ(Debian Wheezyならlibasound2-dev)をインストールしてください。
注意: 再生できるデータはLPCMデータのみです。WAVファイル(*.wav)もLPCMデータを含むため再生可能ですが、コンテナのヘッダもLPCMデータだと思って再生してしまい、最初にビッ!ビッ!というノイズが鳴ります。WAVファイル再生の際は音量にご注意ください。
警告: 入力されたデータのフォーマットチェックは行っておりません。LPCMデータではないファイルを再生させると、非常に大きい音や、ノイズが鳴り、スピーカーなどを破損する可能性があります。
この記事にコメントする
サービスベンダーや端末メーカーは、自社サービスや製品をユーザに末永く使って(=お金を末永く払って)もらいたいので「自社サービス、製品にユーザを閉じ込める」方向に行きたがります。
本来、ユーザの利便性を考えれば、いつでも他社サービスに移れるようにした方が便利でしょう。標準規格があるならそれに従う、既に普及しているサービスと互換の形式を使う、など。
でも、世界と同じ土俵で自社サービス、製品のオリジナリティを打ち出せます?自信を持ってYesと言うのは難しいですよね。オリジナリティを打ち出せなければ値段勝負、価格破壊、死の行軍が待っています。
一方で、ユーザを閉じ込め、自社サービス、製品の箱庭を作ってしまえば敵は過去の自分だけです。去年より良くしました、と言って作り続ければ、絶対に負けません。楽に勝ち続けられる居心地の良い場所です。
しかし閉鎖的な市場に気づいた海外勢が殴り込みをかけたとき、ユーザは今まで猛烈な不便を強いられていたことに気づきます。
ここで海外勢に勝てるなら、「世界唯一」の「素晴らしい」サービスだった、と言えるのですが、携帯、SNS、テレビ…、いずれも従来サービス、製品は不便だ、使いづらいと誹りを受け、一気にユーザが離れました。
まさに「世界唯一」だけど「外来種が来たら駆逐」されてしまう、ガラパゴス島の固有種とそっくりです。
ガラパゴスとは、うまいこと言ったもんですよね、ほんと。
ユーザの閉じ込めを狙ってやっていない限り「○○」というサービスや製品が、
は市場で「勝った」か?「負けた」か?と聞いているのとほぼ同じです。
ガラパゴスなサービス、製品をたくさん作っているor作っていたからと言って、決していくじなしの会社ってわけじゃないんです。
しかもユーザの閉じ込めを狙ってやっています、なんて誰も言いません。隠しているのではなくて、当事者は意識すらしていないはず。
「より良いものを、と頑張っていただけなのに、どうしてこうなった?」って。
…なんだ「ガラパゴス」は結果論か?と言われれば否定はできませんが、せめて、その道に進みかけた時にこれはヤバいと気づくとか、そうならないように心掛けることはできるんじゃないでしょうか。
メモ: 技術系?の話はFacebookから転記しておくことにした。
この記事にコメントする
パナソニックの半導体事業改革が完了 - EE Times Japanを読んで。
いつもは「絶対、事前にリークしてるでしょ」と思うくらい、ニュースが正確で早い(社内通達よりも)のですが、今回はニュースと社内通達が同時でした。珍しい〜。
推測するに、
辺りですかね。当たっても別に嬉しくないけど。
メモ: 技術系の話はFacebookから転記しておくことにした。
この記事にコメントする
節分から1日ずれちゃいましたが、節分の話でも。
北海道では節分に殻つきの落花生を撒きます。「鬼は外ー」は「雪(※)に向かって落花生を投げる」という意味でした。
もちろん店には大豆も(食べる用なのか?)売っていますが、撒くのは必ず落花生です。
しかし、関東、関西でその話をすると、大抵の人に「なんで落花生?大豆じゃないの?」と驚かれます。「うちもそうだよ」って言われたことはない…はず…たぶん。
そういや、なんで大豆or落花生なのだろう。小豆じゃダメなのかねえ??
(※)この時期の北海道はほぼ確実に雪が積もっているから、地面ではなく雪に向かって投げることになります。
この記事にコメントする
| < | 2014 | > | ||||
| << | < | 02 | > | >> | ||
| 日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
| - | - | - | - | - | - | 1 |
| 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 |
| 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 |
| 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 |
| 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | - |
wiki
Linux JM
Java API
2002年
2003年
2004年
2005年
2006年
2007年
2008年
2009年
2010年
2011年
2012年
2013年
2014年
2015年
2016年
2017年
2018年
2019年
2020年
2021年
2022年
2023年
2024年
2025年
過去日記について
アクセス統計
サーバ一覧
サイトの情報合計:
本日: