コグノスケ


link 未来から過去へ表示(*)  link 過去から未来へ表示

link もっと前
2017年11月5日 >>> 2017年10月23日
link もっと後

2017年11月5日

Androidのメディア再生処理

たまにはAndroidの話でも。Androidのメディア再生のデコード完了から出画までを見てみました。

Media | Android Open Source Project 辺りにあるように、Androidはlibstagefrightにメディアの処理を任せています。

図からはちょっと読み取りづらいですが、libstagefrightは動画、音声のデコードにOpenMAXというAPIを用います。図だとOMX Coreと書かれている部分です。

OpenMAXざっくり紹介

OpenMAXの各種デコーダ(※)は「コンポーネント」と呼ばれる部品になっています。

OpenMAXではデータの入力はEmptyThisBufferと呼びます。データの入力は非同期に行うことができます。コンポーネントは入力を処理し終えたら完了通知をコールバック(EmptyBufferDone)する仕組みになっています。

データの出力はFillThisBufferと呼びます。出力も非同期に行うことができます。コンポーネントはデータ出力の完了通知(FillBufferDone)をする仕組みになっています。

libstagefrightはOpenMAXのコンポーネントに対して、下記の処理を行います。他にも設定、フラッシュ、などややこしい処理がありますが、省略。

入力側はこんな感じです。

  • 圧縮データが入ったバッファをEmptyThisBufferでコンポーネントに渡す
  • (コンポーネント内でバッファのデータが処理される)
  • 空になったバッファがEmptyBufferDoneで返ってくる

出力側もほぼ同じです。

  • 空のバッファをFillThisBufferでコンポーネントに渡す
  • (コンポーネント内でバッファにデコード済みデータが詰め込まれる)
  • デコード済みデータが入ったバッファがFillBufferDoneで返ってくる

バッファが2つある場合も基本的には同じです。OpenMAXの特徴はバッファ1とバッファ2がお互いを気にしなくて良いことです。バッファ2が返ってきていようが返ってきていまいが、バッファ1はコンポーネントに渡して構いません。

例えばバッファ2にすごく時間が掛かって、こんな順になっても構いません(コロンの右側はコンポーネントに渡したが返ってきていないバッファの一覧)。

  • start: なし
  • FillThisBuffer 1: 1
  • FillThisBuffer 2: 1, 2
  • FillBufferDone 1: 2
  • FillThisBuffer 1: 1, 2
  • FillBufferDone 1: 2
  • FillThisBuffer 1: 1, 2
  • FillBufferDone 2: 1
  • FillBufferDone 1: なし

特にデコーダの場合は、この例のように渡した順番と返ってくる順番が違う場合がほとんどです。

(※)OpenMAXの規格が定義するコンポーネントの機能は、デコーダだけではありません。しかしAndroidはデコーダコンポーネントしか使いません

編集者:すずき(2017/11/23 19:45)

コメント一覧

  • コメントはありません。
open/close この記事にコメントする



2017年10月28日

Kindle Fireの書籍をダウンロードしながら読む機能

目次: Kindle

Kindleは書籍をAmazonから本体にダウンロードしてから読みます。漫画や雑誌のように図画の多い書籍は1冊100MB近いサイズとなるため、ダウンロードに時間がかかります。

時間帯やネットワーク環境にもよりますが、DTIに乗り換えてからはネットワーク環境が改善したので、早くて2, 3分、遅くても10分程度の短いものですが、ただボーっと待っているには長い時間です。

幸いにもKindle Fireはダウンロードしながら読むことができる機能があります。

しかし、この機能はまともに動かなくて、本当は何か書いてあるはずのページなのに、真っ白なページが表示されることが多いです。一度ページが白くなってしまうと、何度見ても白いままです。

ページが白くなってしまった場合は、書籍を本体から削除し、ダウンロードしなおすと直ります。元から白いページもあるのでややこしいですけど、その辺は本を読んでいる人ならわかりますよね。

きちんと動作すれば便利な機能だと思うのですが、今は使い物にならないです。それどころか、間違えてこの機能を発動させると本が歯抜けになってしまって迷惑なので、ダウンロード中は絶対に本を開かないようにしています。

Kindle Fireは色々残念なところが多いですね……。

編集者:すずき(2021/12/08 03:59)

コメント一覧

  • コメントはありません。
open/close この記事にコメントする



2017年10月27日

異世界&最強系漫画の種類

目次: マンガ紹介

少し前にアニメ化されて盛り上がって(おそらく負の方向に…)いた「異世界はスマートフォンとともに」ですが、いわゆる異世界転生物かつ最強系という作品です。

異世界転生物は現代社会において事故で死亡、もしくは強制的に転送されるなどして、現代社会ではない世界、仮想世界などに転生するところから始まる作品です。

最強系は転生前は平凡だった主人公が、異世界に行くだけで突如強くなって、異世界で良い思いしたり、トントン拍子に上手く行く作品です。もう一つの特徴として、男性1人が主人公です。見た目ではなく価値観や行動基準が青年〜中年男性です。

私の購入履歴からざっと拾ってみたら20作品ほどありました。独断と偏見で分類しています。

元から無敵
超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです
二度目の人生を異世界で
異世界魔法は遅れてる!
1話〜数話で無敵
賢者の孫
八男ってそれはないでしょう
レジェンド
宝くじで40億当たったんだけど異世界に移住する
異世界はスマートフォンとともに
その者、のちに…
異世界チート魔術師
元から最強
オーバーロード
デスマーチからはじまる異世界狂想曲
賢者の弟子を名乗る賢者
異世界薬局
最強、努力も継続
ナイツ&マジック
転生したらスライムだった件
人狼への転生、魔王の副官
ありふれた職業で世界最強
村人ですが何か?
ギャグ寄り
私、能力は平均値でって言ったよね!

注意としては、全て漫画版の話です。原作小説がある作品がほとんどですが、一切読んでいませんし、内容も知りません。

無敵と最強

「無敵」と「最強」の違いはざっくりいうと、こんな感じで分類しています。

「無敵」
比類なし、強すぎて誰も追いつけないほどの差
「最強」
強いが、一歩間違えたら追いつかれるほどの差

今のところ判別できそうなシーンが無い(1巻しか発売されていないなど)場合もありますが、周りと異様にかけ離れて強いかどうかでとりあえず分類しています。ただ、いずれの作品も連載中ですから、お話が進むにつれてこの分類とは違う展開になるかもしれません。

主人公=読者=オジサン

異世界&最強系の特徴として、主人公の価値観や行動基準が青年〜中年男性です。気持ち悪い言い方をすると、主人公が男でも女でも怪物でも必ず「心にオジサンがインストール」されています。先ほど挙げた20作品の中でこの点を外している作品は「私、能力は平均値で〜」だけです。

主人公を褒めたたえる周りのキャラクター達には、若い美女か地位の高い人が多いです。これは主人公(の中のオジサン)の願望がほぼ「ハーレム」か「成り上がり」に集約されるためだと思われます。

ちなみに先ほど「無敵」と「最強」に作品を分類しましたが、これは「ハーレム」と「成り上がり」傾向とそれなりに一致します。つまり「無敵」なら「ハーレム」傾向、「最強」なら「成り上がり」傾向が強いです。不思議ですね。

理屈は良いからおススメは?

ハーレムの傾向が強い作品は好みが分かれると思いますから、私のお勧めは「最強」の作品、特に「最強、努力も継続」に挙げた作品です。

表現上、努力と書きましたが、何も悩むことはありません。全戦、全勝、とにかく楽勝。成り上がりはトントン拍子、全てが上手く行きます。気分爽快ですよね!

感想

ちなみに私は普段からこんな面倒くさいことを考えて読んでいる訳じゃありません。こんなん考えていたら集中できませんし、作品が全く面白くなくなります……。

編集者:すずき(2024/11/02 13:11)

コメント一覧

  • コメントはありません。
open/close この記事にコメントする



2017年10月24日

家のネット環境を一新

我が家では802.11ac対応Wi-Fiルータを使っているのですが、一部802.11n対応の機械が混在していて、イマイチ802.11acの恩恵を受けられていない気がします。

いつもなら壊れた機械しか入れ替えませんが、今回は奮発して全てのネットワーク機器を802.11acしかもMU-MIMO対応機器に入れ替えることにしました。

機材

家のネットワークは下記のような感じです。

ノートPC <--(Wi-Fi)--> 親機 <-+-(Wi-Fi)--> 子機1 <--(ギガビットイーサ)--> ファイルサーバ
                               `-(Wi-Fi)--> 子機2 <--(ギガビットイーサ)--> サブマシンなど

現在、使用中の機材は、

  • 親機: NEC Aterm WG1800HP2(802.11ac 3x3対応、最大1300Mbps)
  • 子機: NEC Aterm WL300NE-AG(802.11n対応、最大300Mbps)
  • ノートPC: ELECOM WDC-433SU2M(802.11ac対応、最大433Mbps)

ですから、ネットワーク構成と通信手段は下記のようになります。

ノートPC <--(11ac)--> 親機 <-+-(11n)--> 子機1 <--(ギガビットイーサ)--> ファイルサーバ
                              `-(11n)--> 子機2 <--(ギガビットイーサ)--> サブマシンなど

この構成から、

  • 親機NEC Aterm WG2200HP(802.11ac 4x4対応、最大1733Mbps)
  • 子機NEC Aterm WG1200HP2(802.11ac 2x2対応、最大867Mbps)

に置き換えます。AmazonでWG2200HPは13,000円くらい、WG1200HP2は10,000円くらいです。


購入した機材たち

写真に子機が2つ写っている理由は2部屋に設置するためです。親機4x4で、子機が2x2の製品を選んで性能差を付けている理由も同じで、親機 : 子機の台数比が1 : 2となるからです。

ノートPCのWiFiアダプタをどうするかだなあ…。

入れ替えの効果

家のWi-Fiルータ、中継機を下記のように入れ替え、ノートPCからファイルサーバへのファイルコピーの速度を計測してみました。

ノートPC <--(11ac)--> 親機 <-+-(11ac 2x2 MU-MIMO)--> 子機1 <--(ギガビットイーサ)--> ファイルサーバ
                              `-(11ac 2x2 MU-MIMO)--> 子機2 <--(ギガビットイーサ)--> サブマシンなど

今までは90〜100Mbpsだったのが150〜160Mbpsに改善しました。正直言うと802.11acはもっと速いと思っていたのですが…、1.5倍程度の改善していますから、贅沢は言わないことにします。

集合住宅ですので、単に5GHz帯が込み合っているだけの可能性もありますけども。次の機会にノートPCのWi-Fiドングルも更新して、再計測してみようと思います。

編集者:すずき(2017/10/26 00:49)

コメント一覧

  • コメントはありません。
open/close この記事にコメントする



link もっと前
2017年11月5日 >>> 2017年10月23日
link もっと後

管理用メニュー

link 記事を新規作成

<2017>
<<<11>>>
---1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930--

最近のコメント5件

  • link 24年10月1日
    すずきさん (10/06 03:41)
    「xrdpで十分動作しているので、Wayl...」
  • link 24年10月1日
    hdkさん (10/03 19:05)
    「GNOMEをお使いでしたら今はWayla...」
  • link 24年10月1日
    すずきさん (10/03 10:12)
    「私は逆にVNCサーバーに繋ぐ使い方をした...」
  • link 24年10月1日
    hdkさん (10/03 08:30)
    「おー、面白いですね。xrdpはすでに立ち...」
  • link 14年6月13日
    2048player...さん (09/26 01:04)
    「最後に、この式を出すのに紙4枚(A4)も...」

最近の記事20件

  • link 24年10月31日
    すずき (11/04 15:17)
    「[DENSOの最終勤務日] 最終勤務日でした、入門カードや会社のPCを返却してきました。在籍期間はNSITEXE(品川のオフィ...」
  • link 22年7月8日
    すずき (11/02 20:34)
    「[マンガ紹介 - まとめリンク] 目次: マンガ紹介一覧が欲しくなったので作りました。5作品乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役...」
  • link 24年10月30日
    すずき (11/02 20:33)
    「[マンガ紹介] 目次: マンガ紹介お気に入りのマンガ紹介シリーズ。最近完結した短めの作品を紹介します。マイナススキル持ち四人が...」
  • link 19年3月28日
    すずき (11/02 13:27)
    「[マンガ紹介] 目次: マンガ紹介お気に入りのマンガ紹介シリーズ。こわもてかわもて(全2巻、2019年)(アマゾンへのリンク)...」
  • link 21年6月20日
    すずき (11/02 13:22)
    「[読書一生分が93万円?] 目次: マンガ紹介書籍通販のhontoがこんなキャンペーンをやっています。honto読書一生分プレ...」
  • link 17年10月27日
    すずき (11/02 13:11)
    「[異世界&最強系漫画の種類] 目次: マンガ紹介少し前にアニメ化されて盛り上がって(おそらく負の方向に…)いた「...」
  • link 24年10月28日
    すずき (10/30 23:49)
    「[Linuxからリモートデスクトップ] 目次: Linux開発用のLinuxマシンの画面を見るにはいろいろな手段がありますが、...」
  • link 23年4月10日
    すずき (10/30 23:46)
    「[Linux - まとめリンク] 目次: Linux関係の深いまとめリンク。目次: RISC-V目次: ROCK64/ROCK...」
  • link 24年10月24日
    すずき (10/25 02:35)
    「[ONKYOからM-AUDIOのUSB DACへ] 目次: PCかれこれ10年以上(2013年3月16日の日記参照)活躍してく...」
  • link 24年7月25日
    すずき (10/25 02:24)
    「[OpenSBIを調べる - デバイスツリーの扱い(別方法)] 目次: LinuxOpenSBIのブート部分を調べます。Ope...」
  • link 24年8月7日
    すずき (10/25 02:23)
    「[Debian独自の挙動をするQEMUとbinfmt_misc] 目次: Linux前回はbinfmt_miscの使い方や動作...」
  • link 24年9月9日
    すずき (10/25 02:22)
    「[GDBの便利コマンド] 目次: LinuxGDBは便利ですが、少し使わないでいるとあっという間にコマンドを忘れます。便利&使...」
  • link 24年10月20日
    すずき (10/25 02:22)
    「[ゲームを買ったら遊びましょう2] 目次: ゲーム前回の振り返り(2022年5月13日の日記参照)から2年半経ちました。所持し...」
  • link 24年8月2日
    すずき (10/25 02:21)
    「[Debian on RISC-V] 目次: LinuxOpenSBI + Linuxの環境まで動いたので、次はLinuxのデ...」
  • link 24年8月6日
    すずき (10/25 02:21)
    「[他アーキテクチャ向けバイナリを実行する仕組みbinfmt_misc] 目次: LinuxRISC-V 64bit用の実行ファ...」
  • link 24年8月27日
    すずき (10/25 02:20)
    「[Milk-V Jupiterが届いた] 目次: RISC-VMilk-V Jupiterが届きました。お値段が非常に安かった...」
  • link 24年9月13日
    すずき (10/25 02:20)
    「[OpenSBIを調べる - OpenSBIとRISC-V ISA extensions] 目次: Linux今回はOpenS...」
  • link 24年10月11日
    すずき (10/25 02:19)
    「[企業のドメイン] 今の企業は公式サイトを持っていなほうが珍しいと思いますが、ドメイン名の使い方は各社でバラバラで面白いです。...」
  • link 24年10月21日
    すずき (10/25 02:18)
    「[OpenPilotを調べる - プロセス間通信msgqの仕組み] 目次: OpenPilot最近はOSSの運転支援ソフトウェ...」
  • link 24年10月6日
    すずき (10/25 02:11)
    「[OpenPilotを調べる - ビルドと実行] 目次: OpenPilot最近はOSSの運転支援ソフトウェアOpenPilo...」
link もっとみる

こんてんつ

open/close wiki
open/close Linux JM
open/close Java API

過去の日記

open/close 2002年
open/close 2003年
open/close 2004年
open/close 2005年
open/close 2006年
open/close 2007年
open/close 2008年
open/close 2009年
open/close 2010年
open/close 2011年
open/close 2012年
open/close 2013年
open/close 2014年
open/close 2015年
open/close 2016年
open/close 2017年
open/close 2018年
open/close 2019年
open/close 2020年
open/close 2021年
open/close 2022年
open/close 2023年
open/close 2024年
open/close 過去日記について

その他の情報

open/close アクセス統計
open/close サーバ一覧
open/close サイトの情報

合計:  counter total
本日:  counter today

link About www2.katsuster.net
RDFファイル RSS 1.0

最終更新: 11/04 15:17