目次: Zephyr
開発用のマシンではDebian Testingを使っているのですが、久しぶりにdist-upgradeしたところPython 3.8が消えてしまいました。Python 3.9に移行したみたいです。
アップデート時は「そうなんだ、3.9になったんだな。」くらいの認識でスルーしまいたが、Zephyrを使おうとしたら異変に気づきました。なんとZephyr SDKのGDBが動きません。どうしてこうなった。
$ riscv64-zephyr-elf-gdb riscv64-zephyr-elf-gdb: error while loading shared libraries: libpython3.8.so.1.0: cannot open shared object file: No such file or directory
Debianは元々Zephyr SDKのサポート範囲に入っていない(Ubuntuのみ)ですし、Debian Testingなんてサポートされるはずがないので、自力で解決する必要があります。
Zephyr SDKのビルド手順は簡単ですが、Debian Testingだとうまくいきません。
$ git clone https://github.com/zephyrproject-rtos/sdk-ng $ cd sdk-ng $ ./go.sh riscv64 ./go.sh: 行17: python: コマンドが見つかりません
Pythonが見つからず怒られます。Debian Testingは /usr/bin/pythonがなくなったため、go.shのpythonをpython3に書き換えてあげると動きます。他にもPython 3.8を想定している箇所があるので、Python 3.9に直します。
diff --git a/configs/riscv64.config b/configs/riscv64.config
index 295f2c0..a9fc301 100644
--- a/configs/riscv64.config
+++ b/configs/riscv64.config
@@ -46,5 +46,5 @@ CT_CC_LANG_CXX=y
CT_CC_GCC_LIBSTDCXX_NANO=y
CT_DEBUG_GDB=y
CT_GDB_V_9_2=y
-CT_GDB_CROSS_PYTHON_BINARY="python3.8"
+CT_GDB_CROSS_PYTHON_BINARY="python3.9"
CT_GDB_CROSS_BUILD_NO_PYTHON=y
diff --git a/go.sh b/go.sh
index e5442fa..7a45fd8 100755
--- a/go.sh
+++ b/go.sh
@@ -14,7 +14,7 @@ fi
COMMIT="d7da3a9c7f0f3a90bb4c71b91aea6cbc2471a541"
GITDIR=${PWD}
-JOBS=$(python -c 'import multiprocessing as mp; print(mp.cpu_count())')
+JOBS=$(python3 -c 'import multiprocessing as mp; print(mp.cpu_count())')
unameOut="$(uname -s)"
unameMachine="$(uname -m)"
SDKはbuild/output以下に生成されます。RISC-V 64であればbuild/output/riscv64-zephyr-elfです。生成されたバイナリが動くか確かめましょう。
$ cd build/output/riscv64-zephyr-elf/bin $ ./riscv64-zephyr-elf-gdb Segmentation fault
SEGVで死にました。うーん、だめそうですね……。次回以降、直せないかトライします。
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目次: Windows
Windowsで「コミット済み」(=仮想メモリの合計)の値を求める方法がさっぱりわかりません。タスクマネージャーの「パフォーマンス」タブには下記のように値が表示されています。
しかしタスクマネージャーの「詳細」タブに表示される、各プロセスのコミットサイズ(=仮想メモリサイズのことらしい)を足しても全く足りません。どういうこと??
コミットサイズが全然信用できない例を挙げれば、AMDのRadeonドライバ関連でAMDRSServ.exeというプロセスがいます。このプロセスをタスクマネージャーで見ると「5MBしか使ってないよ」とおっしゃっています。
ところがプロセスを強制終了させると、突然700MBほど(6.2GB → 5.5GB)仮想メモリが解放されます。700MBも使っているプロセスはありませんでしたが、700MBどこから来た?意味不明ですね。
たぶんカーネル側というかドライバ内で仮想メモリをでかく取ると「コミット済み」と「各プロセスのコミットサイズの合計」の乖離が激しくなるんじゃないか?と予想していますが、調べ方がわかりません。
Windowsを使っていて仮想メモリが枯渇するような事態に陥り、調べる必要が出てきたとしても、タスクマネージャーの表示してる「コミットサイズ」は全然信用できないってことです。ひどい作りだなあ、もう。
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新年早々、WindowsとLinuxのメモリ割り当て戦略の基本的な違いをすっかり忘れていて、ひどい目に合いました。
症状としてはSteamでゲームをしてると頻繁にゲームが落ちたり、ブラウザがクラッシュします。
疑った順に、
仮想メモリの枯渇でした。Windowsは仮想メモリを物理メモリ+ページングファイルの合計量までしか割り当てません。私の環境は物理メモリ16GB+ページングファイル1GBに切り詰めていたため、仮想メモリは17GBまでしか確保できません。
ゲーム+ブラウザを起動すると仮想メモリの消費量が17GBを超えるときがあります。仮想メモリの割り当て量が上限ギリギリに達して、ゲームもしくはブラウザの運が悪い方が、仮想メモリを要求すると、割り当てに失敗します。
するとNULLポインタが返り、NULLポインタにアクセスしてゲームorブラウザがクラッシュしてしまうようです。誰一人として、仮想メモリの割り当て失敗を想定せんの?誰か1人くらいVirtualAlloc() が失敗したって教えてくれても良いのに……。
ページングファイルを適当に増やせば(とりあえず16GBくらいにした)安定しました。
気づいたきっかけはゲーム(Cities: Skylines)のクラッシュダンプです。
エラーログを見るとpaging fileの空きが1MBしかありません。Windowsではこれは仮想メモリの空きを表すそうです。これを知らなかったがために、全然関係ないドライバとか熱暴走を疑い、遠回りしてしまいました。
タスクマネージャーで「コミット済み」の値をチェックすると、仮想メモリの使用量がわかります。これがゲーム+ブラウザで17GBを超えていました。
ダメ押しで、下記のようなVirtualAlloc() APIを呼んで仮想アドレスを大量にガメる(物理メモリはほぼ消費しない)プログラムを書いて、わざと仮想メモリだけを枯渇させました。
#include <cstdio>
#include <cstdlib>
#include <windows.h>
#define CNT 16
int main()
{
const size_t s = 1024 * 1024 * 1024;
char buf[1024], *pb;
void *p[CNT];
for (int c = 0; c < CNT; c++) {
p[c] = VirtualAlloc(NULL, s, MEM_COMMIT, PAGE_READWRITE);
FormatMessageA(FORMAT_MESSAGE_FROM_SYSTEM, NULL, GetLastError(), 0, buf, sizeof(buf) - 1, NULL);
printf("%s\n", buf);
pb = (char*)p[c];
for (size_t i = 0; i < s / 8192; i++)
pb[i] = (char)i;
}
for (int c = 0; c < CNT; c++)
VirtualFree(p[c], s, MEM_DECOMMIT);
return 0;
}
この状態でゲームを動かすと容易に同じクラッシュが起こせます。というわけで仮想メモリの枯渇で確定と判断しました。
WindowsとLinuxの仮想メモリ割り当て戦略は全く違うのに、同じノリでWindowsのページングファイルを削ってしまったことですね……。一応、違いは知っていたんですが、行動に活かせず思い切りハマりました。
Windowsは仮想メモリ割当てが保守的です。仮想メモリの割り当て上限=物理メモリ+ページファイルの合計となります。
Linuxは仮想メモリの割り当て上限>物理メモリ+スワップファイルの合計となります(over commitment)。
WindowsとLinuxのメモリ割り当て戦略は、利点と欠点が逆になるだけで、どっちもどっちです。
今回の教訓をおさらいすると、Windowsを使っているのに、Linuxと同じノリでページファイルを1GBとか小さいサイズに削ると、速攻で仮想メモリが枯渇してひどい目に合うんでやめようね!ってことです。
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